The Moon, Its Recollections Abstracted
Kei Matsumaru
アルバム 2022/10/19 (9曲)
アルバム 2022/10/19 (9曲)
Disc1(9曲)
今年最大の衝撃は劈頭に置いたmizuirono_inuのセカンド。ポエムコアともオルタナとも似て非なる彼らのライヴを三度見て、僕はもうメロメロになっている。そのmizuirono_inu、彼らと対バンした春ねむりやGOMESSの他、ゆるふわギャング、狐火、SUSHI BOYS、神門、MOROHAなどが、USのエモラップにも一脈通じる作品を創っている。XXXTENTACIONやLil Peep、Juice Wrldらと偶然にもシンクロしたような彼らの動向から目が離せない。大森靖子、あいみょんは想像を超える傑作を届けてくれたし、ジャズも変わらず豊作。佐野元春らベテランの奮闘にも刺激を受けた。 select by 土佐有明(音楽評、書評、演劇評、映画評などを執筆 Twitterアカウントは@ariaketosa)
デビュー時から注目していたシンガーソングライター、MINAKEKKE。彼女のライブを見に行ったとき、共演していて偶然出会ったSatomimagaeやCwondoに感動したり、彼女がライブのサポートをしているSomewhereを、友人に教えてもらって好きになったり。ここに並んでいるアーティストたちのほとんどは、そんなふうにどこかで緩やかにつながっていたりする。2022年は暗澹たる出来事がいくつもあったけれど、そんな世界でどうにか生き抜いていくために必要だった楽曲だけを集めました。家でのんびり過ごすときのお供にしてもらえたら嬉しいです。 selected by黒田隆憲 ライター&エディター 著書に『マイ・ブラッディ・ヴァレンタインこそはすべて』共著に『シューゲイザー・ディスク・ガイド revised edition』など。
MORRIEとDIR EN GREYは今年リリースの作品が配信されていないので、かわりに「2022年にサブスク解禁された」こちらを。MORRIEはヴィジュアル系の始祖的存在だが、ゴシックロックとジャズをKing Crimson経由で接続するような音楽性はすぐれて現代的で、DIR EN GREYにもMirage Collectiveにも違和感なく繋がる。というふうに、語られるジャンルが異なっても音楽的に相通じることは多く、昨今はJ-POPシーンでもジャンル越境的な作品が多くなったこともあってか、こうした地下水脈的な繋がりはどんどん増えているように思う。このプレイリストは、以上のような関連性を示しつつ全体の流れまとまりを良くしたもので、構成した自分にとっても続けて流すと気付きが多く面白い。作業用BGMとしても聴いてみていただければ幸いです。 select by和田信一郎(s.h.i.名義でも活動。各種web・紙媒体に寄稿、J-WAVEやDOMMUNEに出演のほか、2022年11月刊行『現代メタルガイドブック』の監修・主筆担当)